§2_グランピングのできる庭造り(1)

グランピングに限らず、くつろぐための庭づくりには欠かせない要素があります。それは「適度に閉ざされた空間」です。

まず広い敷地の真ん中にお家を建てた場合を想像してみましょう。

今日は天気がいいので椅子を持ち出して外でくつろごうと思った時、あなたはどこに椅子を置きますか?

おそらく家の窓際や壁の近くに置く人がほとんどではないでしょうか。

周りに何もない場所では落ち着いて座っていられません。広い場所があっても、なぜか家の近くが落ち着くのです。

それは、寄り添うものがあるからだと考えます。

寄り添うものは、建物でなくてもいいのです。

壁、天幕や屋根、柱、大きな木。など。

何もない敷地にくつろげる場所を作りたいと思ったら、まずは四阿(あづまや)やパーゴラやシンボルツリーなどを置いて「寄り添ってくれる場」を造るのです。

くつろぎの場のイメージ

さて居場所になる場ができました。でもまだ落ち着きませんか?

落ち着かない原因は何でしょう?

お隣の建物が近くて視線が気になる、

通りの音がうるさい、暑い・寒い、暗い

狭小な市街地や住宅街で庭を作れば、隣家や道路に必ず接近していて必ずこれらの問題が庭造りの壁になります。

自分だけではなく、お隣だって気にしたくないのに気になるものです。

隣家と挟まれた庭を活用したいなら、配慮としても適度に閉ざされた空間を作るようにしましょう。

目隠し壁庭を壁やフェンスで囲めば、見られないだけではなく、風を遮り、隣地への音や光も遮ってくれます。風通しや、圧迫感が気になるなら、活動する場所に面した部分だけでも壁を設けましょう。

視線検討図のイメージ

お庭の壁の高さ決めるため、道路と隣家からの視線を検討した例。設計の段階でくつろぐために必要な高さがわかります。

シェード壁から開閉できるオーニングや、自立型のパラソル、タープ、ツタなどを絡ませたり幕をかけたりできるパーゴラなど、予算やイメージに合わせて空を覆う工夫をしましょう。日差しや突然の雨をしのぐだけではなく、隣地の上層階からの視線をさえぎってくれます。また、音や光が上部に拡散するのも防いでくれます。

シンボルツリー夏の日差しをさえぎって、木陰の空間を提供してくれる高木をテラスやデッキの南側に植えましょう。樹木もシェードと同じく、上層階への目隠しや音や光を遮ってくれます。なにより、室内からも見える緑で癒してくれますね。冬は日差しが入る落葉樹がいいでしょう。枝がしっかりしていれば、タープやテントの固定もできます。大きくなって建物にぶつかる心配がないよう、建物から十分離した位置に植えましょう。

次回、§2_グランピングのできる庭造り(2)へつづく

Writing by  Maki.I

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おしゃれな庭のイメージ

暖かくなって外で過ごすのが心地よい季節になると、がぜん戸外へと興味がいきますね!お庭の相談が多くなるのもやっぱりこの頃なんです。

新築のエクステリアを提案する時、設計図にお庭があればかならず活用できるような提案をさせていただくFJ DESIGN PLUSですが、お客様がもともとマンション暮らしだったりすると、庭で過ごすイメージがいまいち現実的でなかったり、全く想像できずに建築設計者に提案されたままで来店される人がほとんどです。

初めて家を建てる人の多くが、家が出来上がってからウッドデッキが使いにくい間取りだったとか植栽の管理が大変な事に気付きます。

そんなプランの時は、お庭の広さから部屋の窓の向きや大きさに「もっとこうした方が良いですよ」と建物の計画に口出しすることや、海外で見たような花壇や芝生の美しい庭にあこがれていたりすると、現実の管理は大変ですよ、とアドバイスしたりもします。

お客様が作りたければ作ればいい、というのはちょっとプロとして無責任な気がします。

そんなおせっかいFJ DESIGN PLUS、この「外部空間を楽しむヒント」では、主にこの庭造りにさらに踏み込んでみたいと思います。

お庭のある生活を楽しむ提案や、快適に過ごすための空間づくりのヒントを探って、これから庭を持つ人たちがもっと具体的に「庭で〇〇したい!」と思うきっかけになればと思います。

 

§1_お庭グランピングはいかがでしょう?

最初のご提案は、これからの時期にやってみたいグランピングを、お庭でできないか?というご提案です。

グランピングのイメージ

すでにキャンプでは当たり前の感覚となりつつあるグランピングというスタイル。大きなキャンプ場では常設の施設などもあり、体験したりご自身でギアを揃えて楽しんでいる人も多いかと思います。

もしマイホームの庭が少しでも自然を感じるような場所でしたら、少し庭の環境を見直しておうちでグランピングできるようにしてみませんか?

自宅の庭なら、シャワーやトイレの水回りの心配は全くありませんし、わざわざクーラーボックスに買い出しの食料を詰め込む手間もありません。なんと気軽な事でしょう!

とはいえ、あくまでキャンプという非日常空間を感じるのがポイントですから、夜の食事ににぎやかなバーベキューはあきらめて、ほんの少し明かりを落とし、密やかに流れるBGMと、親しい友人や家族と普段よりもゆっくりとささやき声で語り合ったり、家の中では感じられない虫の音やそよ風、月明りや雨音を楽しみたいものです。

グランピングと言っても最近では高級リゾートホテルの屋外ラウンジまでグランピングと呼んでいたりしますが、本来は自然の中でも快適なキャンプ空間を作りそこで豊かな時間を楽しむことを指します。もともと海外が発祥のキャンプスタイルで、起源はモンゴルのゲル(遊牧民の住居)だとか。

若い頃、本場モンゴルで数日ゲル泊した経験のある私ですが、確かにゲルはキャンプではなく「家」でした。夜明けに地面の冷たさに凍える心配もなく、窓を開けずに薪ストーブで暖をとれる事も室内で過ごす快適さと同じでした。

家族が過ごすための室内の作りは、真ん中に暖をとるための薪ストーブが置かれ(もともとは囲炉裏?)円錐状の屋根のてっぺんには換気用の穴があります。ストーブまわりのくつろぐための場所の床には何重も絨毯とフェルトを重ねてあり、一番壁側にベットが並んでいます。寝床は床ではなくベットですし、他にも収納家具があって、けっこうな広さなのに家財道具すべて持って移動できるのには驚きました。

この配置と仕様は、まさに家族がくつろぐグランピングテントにぴったりで参考になりますね。しかし今や、羊のフェルトより性能のいいテントや毛布より暖かい寝袋があるわけなので、現代の最新グッズで再現すればグランピングはもっと快適なはずですよね。

さて、いくら楽しくても、夜に庭の電気を煌々とつけたり大きな話し声は近隣の迷惑です。ご近所に配慮するという点でも、大人数でワイワイではなく、身近な人とゆったり過ごす、がおうちグランピングのイメージです。

それでも夜の光や音は気になるもの。近隣に迷惑をかけず、周囲を気にせず楽しむためにはやはり少し工夫をする必要があります。次回「グランピングのできる庭造り」でもう少し考えてみましょう。

もともとキャンプが好きでアイテムも一通り持っている人なら、庭でテントで過ごすだけだろ?いつもやってるよ、と単に考えるかもしれませんが、少し考えを変えて、いつものキャンプには持っていけないグッズを庭グランピング専用に使ってみるというのはどうでしょう。持ち運んだり組み立てたりする手間を考えなくてもいい、快適で贅沢な時間をたっぷり過ごせるかもしれません。

そんな視点で選んだグッズも「おうちグランピングにおすすめギア」でご紹介していければと思います。

 

参考Web Site: https://hyakkei.me/articles-158

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